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「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)」百合漫画レビュー

※ネタバレが多少ありますのでご注意ください。画像クリックでAmazonへ飛びます。

  • 作者:みかみてれん
  • 巻数:2巻
  • 初版:2020年
  • タグ:GL、ラブコメ、学園モノ

概要・感想

ぼっちで不遇な中学時代を過ごし今度こそと意気込み高校生活に臨んだ「甘織れな子」が本作の主人公。見事高校デビューに成功し指折りの人気者が集う友達グループの一員として、キラキラな毎日を送る彼女でしたが、染み付いた根暗な性質は簡単には抜けず、次第に疲弊していきます。

そんな悩みを、ひょんなことからクラスもとい学校一のアイドル「王塚真唯」に打ち明けたれな子は、真唯もまた周りからの期待に応えようとする中で似た悩みを抱えていることを知ります。

秘密を共有しあった彼女と親友になれるかも、そう無邪気に予感するれな子でしたが、翌日真唯に伝えられたのはまさかの愛の告白。

急な展開に戸惑うれな子は彼女の告白を断りますが、諦めきれない真唯はある「勝負」を持ちかけてきて……。

れな子の明日はどっちだ!? 真唯と親友になることはできるのか! はたまた彼女に落とされ彼女になってしまうのか! 「真唯」と親友になることを望む「れな子」と、「れな子」の恋人になるべくあの手この手で彼女に迫る「真唯」のドタバタを描いたラブコメディです。

と、妙なテンションの紹介分になりましたが、作者はみかみてれん文庫で有名な「みかみてれん」先生です。商業ベースの1作目らしいです。

真唯の圧倒的なスペックを前に終始押され気味なれな子が見ていて面白い。親友と恋人を賭けた勝負の行方が物語の主軸ですが、親友兼恋人で終わりでイイんじゃないかと、ニヤニヤしながら思ってました。50ページ位で終わっちゃいますが(ネタバレ)。

それはそれとして、これまで友達としか考えていなかった相手を恋人として意識してしまい、意識していることに戸惑いながらも受け入れていく過程っていうのには、何と言うか百合の王道的な良さを感じました。

続きが出版されても不思議には思わない幕引きかなぁというのが個人的な感想。もう少し時間が経って高校デビューも含めて変わった自分を受け入れたれな子が真唯とどのような関係を気付いていくのかは気になる。2巻でないかなぁ。

みかみてれん先生の作品は初めて読みましたが、軽やかな文調で楽しく読めました。小説だと割と山場に向けてダレる事ありますが、大体どこを読んでもニヨニヨできるのスゴイと思う。

最後までお読みいただきありがとうございました。