ゆりだなぁ。

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「欠けた月とドーナッツ」百合漫画レビュー

※ネタバレが多少ありますのでご注意ください。画像クリックでAmazonへ飛びます。

  • 作者:雨水汐
  • 巻数:2巻(2021年3月現在)
  • 初版:2020年
  • タグ:GL、社会人

概要・感想

ゆっくりと深まる社会人二人の関係を描いた物語。

主人公の「宇野ひな子」は、オシャレをしてメイクをして恋をする、そんな「普通」の幸せを望みもがくOL。無くならない仕事のミスに落ち込んだり、どうしても男性との恋に踏み込めない自分を責めたり、理想とのギャップで悩むひな子の毎日は、自身の葛藤を上司である「佐藤あさひ」に知られたことで、少しずつ変わり始めます。

連載はコミック百合姫にて、作者は雨水汐先生です。

理想に近づけず自己嫌悪に陥る「ひな子」に共感して、それを認めながらも前へ進もうとする様子に勇気を貰える、そんな感じ。そして、ひな子の後ろには、「あさひ」がいて、ときに見守っていたり、ときにそっと背中を押したり、と常に気にかけている。

ままならない苦しみを共有する二人の関係はもどかしい程に一歩一歩しか進んでいきませんが、それ故にとても優しく癒やされます。踏み込み過ぎず、けれども確かに肯定し受け止めるあさひの優しさは、大切な家族を亡くし、残された妹を守らなければならなくなった境遇によるものなんだろうな、と。

1巻だけでは、いわゆる色恋の話にどこまで突っ込んでいくのかは未知数。ゆったりした雰囲気が心地よいので、このままのペースで行ってほしいなぁ。何と言うか二人の行く末を見守りたくなる感じなんですよね。

隔月連載なのが焦れったいですが、月一だと雰囲気変わりそうなので、まぁ良いかという気がしている。でっていう。

最後までお読みいただきありがとうございました。