ゆりだなぁ。

主に百合漫画のレビューブログです。

「今どきの女子高生が何を考えてるかわからなくてつらい 」百合漫画レビュー

※ネタバレが多少ありますのでご注意下さい。

  • 作者:ちさこ
  • 巻数:全1巻
  • 初版:2019年
  • 分類:GL、短編集

「ちさこ」先生作の百合短編集「今どきの女子高生が何を考えてるかわからなくてつらい 」のレビューもとい感想です。

ちさこ先生と言えば「北陸とらいあんぐる」の作者様ですね。百合姫で短編を描かれていた頃が何だか懐かしいです。

さて、短編集なので各話について簡単に振り返っていきます。女の子が可愛い一冊でした。可愛い一冊でした。大事なことなので(ry

今どきの女子高生が何を考えてるかわからなくてつらい

今どきの女子高生が可愛すぎてつらい。兄の娘を預かることになった社会人の叔母と女子高生の姪の物語。

素っ気ない態度をとる姪に叔母は嫌われているのではないかと不安になりますが、その実叔母が大好き過ぎて、ぎこちなくなっているだけという話。可愛すぎか。

素面の叔母にも酔っ払った叔母にも振り回されてしまう姪がとても可愛い。小さい頃は大きくなったら結婚するって言ってたみたいですね。大きくなったから結婚すれば良いと思います。

私が会社を辞めようと思ったときの話

社内懇親会で余興としてアイドル衣装で歌とダンスを披露するように、と後輩(22歳)と一緒に無茶ぶりされたアラサー社会人の百合短編。

ハラスメントかな?なんて感じる事案ですが、転職を画策する彼女はこれが最後とばかりに後輩と真面目に練習に取り組みます。

若さ溢れる後輩に若干卑屈になってしまう先輩が申し訳ないんですが、コミカルで面白かったです。口下手なだけで内心では先輩のことが大好きな後輩にも萌えました。ジェネレーションギャップも良いですね。

私が会社を辞めたときの話

ハローワークに行って「私!働きたくないです…!」と宣う元新社会人「河原茉夏」が主人公。どうにも現実逃避の感が抜けない彼女でしたが、周りの友人の社会人として頑張る姿や、ハロワのお姉さんの言葉に励まされながら自分を見つめ直し立ち直っていきます。

ハロワのお姉さんが優しい。茉夏の涙を真っ直ぐに受け止める所が素敵でした。アレは惚れますねー。仕方ないと思います。

私が会社を○○シリーズの登場人物が飲み会に集結しているのが面白かったです。仲良しの先輩と旅行に行くみたいですね。良いと思います。

私が会社を爆破しようとしたときの話

ブラック企業に入社してしまい、会社を爆破すれば仕事を休めるのでは?と考えるに至る社会人が主人公の、現代日本の闇を映した社会派百合短編(嘘です)。

部長に有給を認めさせ、ずっと追いかけてきたアイドルの卒業ライブに行くべく期日前に完璧に仕事を仕上げようと奮闘します。

主人公はもちろんそうなんですが、部長も人知れず頑張っていたんだろうなと考えると何だか胸が熱い。仕事の鬼の部長のギャップに悶えました。

おとなになればわかる

昔からの友人二人の飲み会の話。タイトルの意味は読むと分かります。

報われない片想いはやっぱり切ないですね。体を壊しそうな飲み方で痛々しかったです。

ヴァージン・ロード

こちらも昔からの友人二人の物語。

やはり報われない片想いの百合でしたが、割り切って一緒にいる道を探す辺り前向き、なのでしょうか。

せめてママ友として、望むように傍にいられると良いのですが。

北陸新幹線の話ーかがやきまっしー

北陸新幹線開通記念に描かれた短編、だそうです。とある義理の姉妹の物語。高校時代に遠い未来のこととして語っていた新幹線に乗って、二人は久しぶりに再会します。

北陸新幹線がこんなに尊い題材だったなんて。知らなかった…。あと、方言が可愛かったです。抗えない魅力がありました。「まっし」ってクセになりそう。


振り返ってみて、やっぱり絵が好きだなーって思います。可愛いとしか表現できないボキャブラリーの無さが虚しい。

何はともあれ最後までお読みいただきありがとうございました。