「アタシのセンパイ」百合漫画をレビューしたい
- 作者:しおやてるこ
- 巻数:全1巻
- 初版:2018年
- 分類:GL、学園モノ、狂気
「しおやてるこ」様の漫画「アタシのセンパイ」のレビューもとい感想です。ネタバレが多少ありますがご容赦願います。
帯のアオリが「綺麗な百合なんてありはしない」だったので察してはいたのですが、中々歪んだ恋の物語でした。寝転びながら軽い気持ちで読み始めたこともあってより衝撃的でした。
そういう意味では、事前情報無しで読んだほうが面白い漫画ですね。なら書かなきゃ良いのに。
中心となるのは「塚本千夏」と「岡崎美雪」の二人。入学早々遅刻してしまった「塚本さん」が偶然「岡崎センパイ」がビショビショに濡れながら歩いているところを目撃するところから物語は始まります。
岡崎センパイは誰かにイジメを受けているようで、それを知った塚本さんはセンパイの助けになりたいと不安を感じながらも近づいていきます。
冒頭のシーンを要約すると、いたって健全。ですが、この後色々ドロドロしていきます。イジメ相手をなんとかすればそれで解決という単純な話じゃなかった。興を削いでしまうのも嫌なのであまり詳細に書くのは控えます。
あまり狂気じみたドロドロ系の作品は耐性がないので、最後は綺麗にまとまって一安心でした。思い出になるなら、良いことですね、きっと。
アオリの通り、綺麗事だけでは語れない人間の心の内側を描いた作品でしたが、その分生々しいところが魅力ではないかと。ただ、塚本さんの想いは一貫して純粋で美しいものに感じられました。
結局どっちなのかと言われると、難しいですね。いずれにせよ、終わり方が綺麗なので読後感は悪くないと思います。
一般向けですが割と性的に過激な描写がありますので、苦手な方はご注意ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。