「親がうるさいので後輩(♀)と偽装結婚してみた。」百合漫画レビュー
※ネタバレが多少ありますのでご注意ください
- 作者:コダマナオコ
- 巻数:全1巻
- 初版:2018年
- 分類:GL、同性婚、先輩✕後輩
- 連載:コミック百合姫
概要
タイトル直球。他者に関心を持たず淡々と仕事をこなしながら生活する社会人「森本真知」が、親からのしつこい見合いの誘いを断るため、昔自分に告白してきた後輩の「阿ヶ谷花」と偽装結婚する物語。
偽りの結婚生活の中で気持ちを素直に伝える花と共に暮らすうちに、真知の心は徐々に変化し始めます。
コミック百合姫にて連載されていた作品、作者は「コダマナオコ」先生で他の作品に「捏造トラップーNTRー」などがあります。
感想
ここからは感想です。何はなくとも感想です。
百合婚良いですよね〜。末永くお幸せにって何の屈託もなく祝える感じがとても心に優しい。始まりが偽装結婚なところがまた何とも。ただ、恋人が夕ご飯を作って待ってたり、一緒にお風呂入ったり、同じ部屋で寝てたりと、偽装なんてなかったんだと傍から見てるだけだとなりますね。
花は最初から先輩のことが大好きなので、この辺りは花の努力?の賜物ですね。「一緒にお風呂に入れない新婚生活なんて認めない!」とかストレートな好意がとても可愛いです。
そんな花との共同生活の中で先輩も今まで抑圧してきた感情に気づき始めるわけですが、感情を表に出し慣れていない先輩がまたとても可愛いんですよね。作中の言葉を借りるなら「クソ萌える」。
母親とのケンカのシーンとか特に反応が少女っぽいというか、今までそういうことをしてこなかったんだろうなぁ、っていう。
先輩が変わったのはやはり花のおかげで、そう考えるととても尊いんですけど、花は最初それに気づかないんですよね。何でしょうか、この胸の高鳴りは。両思いなのにすれ違う必要があるだろうか、いやない。
そんなわけで、ラストは大団円でとても良かったです(ボキャ貧)。ハッピーエンド好きなら(嫌いな人もあまり知りませんが)間違いないと想います。渋谷区は偉大だ。
ちなみに、あとがきによれば今作品は久々のライトコダマ作品だそうです。何となくダークコダマ作品のほうが印象が強い気がしますが、同じくライトな感じの「レンアイマンガ」も面白かったですし、ライトコダマ作品の方が好きかもしれないです(ステマ)。
ただ、同じく収録されている短編の「無酸素恋愛」の方はどちらかと言えばダークなんですかね。陸上一筋に生きる傲慢で気高い少女と、それに憧れる少女の百合。恋そのものに縁のない相手に惚れ、恋とは無縁なところに惹かれていくジレンマがとても切ないけれど綺麗な百合でした。
まあ、どちらも面白いってことですよ。あまり気にしないことにします(掌返し)。
何はともあれ最後までお読みいただきありがとうございました。